検査
- 内診
- 超音波検査
- 血液検査(末梢血、CRP検査、CA125)
- 細菌培養検査
- クラミジア抗原検査
- 画像診断(MRIなど)
月経直前から月経中に、主に下腹部や骨盤周辺に感じる痛みです。
痛みの種類も強さも個人差が非常に大きく、まったく生理痛の出ない人もいます。日常生活に支障が出るほど痛みがひどいケースを月経困難症といいます。
月経直前になると、子宮内膜でつくられる生理活性物質、プロスタグランジンの分泌量が急激に増えます。子宮の収縮を促して経血を排出する働きをするのですが、分泌が多すぎると下腹にキリキリした痛みなどが出ます。また、血管を収縮させて腰痛や冷えを招くことがあり、吐き気や肩こりを訴える人もいます。
月経後半にはプロスタグランジンの分泌は減りますが、骨盤周辺の血液の流れが悪くなり、鈍痛や腰周辺の重さを感じやすくなります。
月経痛は、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などの病気が原因になることもあります。月経困難症の場合はこれらの病気が隠れていることも考えられますので、早めに受診した方がいいでしょう。
正常な月経周期(周期日数が25~38日の間)を外れて周期が長くなったり短くなったりすることです。
月経は女性ホルモンにコントロールされています。女性の体内で卵子を含んだ卵胞が生育する間、エストロゲンというホルモンが多く分泌されます。排卵されると、今度は妊娠を助けるプロゲステロンというホルモンの分泌が盛んになりますが、妊娠しないと子宮内膜がはがれて月経が始まります。
このサイクルが月経周期で、ホルモンのバランスが崩れると月経不順になります。
ストレスをはじめ、過度なダイエットや太りすぎ、生活習慣の乱れなどが考えられます。
月経不順は十分な睡眠をとって規則正しい生活を送るだけで改善することがあります。月経不順が続くと妊娠しにくくなりますので、繰り返し生理不順が現れるようでしたら婦人科を受診するのがいいでしょう。
月経の3~10日くらいに現れるさまざまな症状のことで、個人差はありますが、一般的に乳房のハリや痛み、腹部膨満感、手足のむくみ、便秘や不眠といった身体的症状のほか、イライラする、怒りっぽくなる、集中力がなくなるなどの精神的な症状を訴える人も多いです。精神症状が主体で強いものを月経前不快気分障害(PMDD)といいます。
詳しい原因はわかっていませんが、女性ホルモンが影響しているのは間違いありません。また、ストレスや疲労の蓄積、食生活の乱れが症状を重くすると指摘されています。
生活や仕事に影響が出るほどひどいようだと婦人科を受診しましょう。
子宮内膜症は、子宮の内側にある子宮内膜組織に類似する組織が、子宮内腔または子宮筋層以外の部位で発生・発育するものであり、病巣は主に骨盤内です。初経後10代後半から発生する可能性があり、20~30代の女性によく見られる病気で、良性ですが進行性の病気です。症状としては、月経困難症、慢性骨盤痛、性交痛、排便痛、腰痛、不妊などがあります。
免疫異常、月経血が卵管を逆流して起こる逆流説が有力視されていますが、はっきりしたことは分かっておりません。
子宮の筋層に出来た「(良性)腫瘍」のことを言います。年齢的には中年女性に多く見られます。筋腫の中には閉経とともに消えるものもあります。性成熟期に発生し、閉経すると筋腫が小さくなることから、卵巣ホルモンが深く関わっている事が考えられます。
子宮筋腫は小さいものも入れれば30歳以上の女性の20~30%にみられます。女性にとっては身近な病気です。約半数は無症状で経過し、代表的な症状としては、過多月経、月経困難症、下腹部腫瘤感や圧迫症状、不妊などで、子宮筋腫の存在する部位により症状の種類や頻度が異なります。
日本人の女性の平均的な閉経時期は50歳くらいといわれ、この前後5年間ほど、約10年間を更年期といいます。この時期は女性ホルモンが減少していき、それに伴い、個人差はありますがさまざまな症状が現れます。これらの症状の中で日常生活に支障をきたす病態を更年期障害といいます。最近は、早ければ30代後半から症状が現れるプレ更年期も問題になっています。
代表的な症状が、ほてりやのぼせ、発汗が多くなるホットフラッシュです。頭痛や腰痛、不眠のほか、動悸が激しくなったり倦怠感を覚えたり、イライラして怒りっぽくなったりすることもあります。
女性ホルモンの減少が招く自律神経の乱れが原因とみられます。
また、この時期は女性にとって、お子様の独立や夫の退職と重なったり、親の介護などが必要になったりする時期でもあり、こうした環境の変化が症状を重くするとも指摘されています。