人工妊娠中絶は、母体保護法という法律に順守して施行されなければいけません。人工妊娠中絶は、母体保護法第14条に該当する場合に施行可能です。母体保護法指定医師のみが人工妊娠中絶という医療行為を行うことができます。
受診した当日に手術もしくは中絶薬の内服開始はできません。
事前に術前検査を受け、母体保護指定医師から手術の説明を受けた上で、手術もしくは中絶薬内服の日程を決定します。同意書を持ち帰っていただき、当日にサインした同意書を必ず持参していただく流れになります。
本人および配偶者(戸籍上の婚姻関係がある場合)の同意が必要です。未婚の場合は、配偶者に当たらないので、必ずしも同意書は必要ありません。また、DV等で事実上婚姻関係が破綻している場合も、配偶者の署名は不要となります。
安全な中絶のために、週数にかかわらず下記の血液検査を行う必要があります。費用¥10,000
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(1)経口中絶薬「メフィーゴパック」 | (2)手術 手動真空吸引法(MVA) |
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妊娠週数 | 妊娠9週0日まで | 妊娠11週6日まで |
利点 | 費用が安い 手術による合併症がない |
手術したその日に終わる |
副作用など | 吐き気、腹痛、多量の出血 時間の拘束が長い |
術後の軽度の痛み、出血 |
費用 | ¥100,000(薬剤費・入院費込み) | ¥150,000(手術費用) |
所要時間 | 1剤目を内服してから3日間程度 (早く終わる場合もあり) 24時間入院の可能性あり |
半日 手術は10-30分ほど |
注意点 | 約1割は手術必要 |
※その他、術前診察料、術前検査料、術後診察料がかかります。また処置や処方により追加料金が発生する場合があります。
2023年4月、日本でも飲む中絶薬、中絶用の飲み薬として経口中絶薬「メフィーゴパック」が承認され販売が開始されました。国内では母体保護法指定医師の管理下でのみ処方されます。当面の間は入院設備がある病院もしくは診療所でのみ処方できます。2種類の薬剤を内服する方法で行います。少なくとも4回の来院が必要です。
従来の電動真空吸引法に比べ、
RhD陰性の方は感作を防ぐために術後の抗D 免疫グロブリン注射をお勧めします(自費)。